301design | Mirei Sekiya | Interior Designer in Tokyo


時間の流れが心地よい写真スタジオ兼オフィス


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  • ST-after-powder-sink
  • ST-after-powder-entrance
  • ST-after-powder-mirror

リクエスト

過去をたどっていくともとは居住用の一室。
現在は写真スタジオ兼オフィスとして使っています。
ホームオフィスの事例としても参考になります。

「なんか気持ちよくしたい」「いつまでもキレイを保ちたい」
というリクエスト。

お施主さんの感じている
「なんか気持ちいい」を見える化する作業からスタート。
一緒に様々な写真、本、雑誌を見、色々な空間を訪れ、
イメージボードに表現。

イメージボードの雰囲気を具体的に空間に落とし込んでいきます。
このボードは言葉をビジュアルとして共有できるようにもなります。

Before→Afterでどのように変化するかを見ることができます。
<>をスライドして見比べてみてください。

ST-image-board
Image Board

Before→After

ST-before-entranceST-after-entrance
LEFT Before|RIGHT After
エントランスエリア

Before
打ち合わせに集中しづらい環境。
入り口の自動ドアが開くとすぐにミーティングテーブル
という配置が原因。


After
入り口を入ってすぐの黒い壁の中にオフィスエリアを移動。
エントランスからの死角にミーティングテーブルを設置。
オープンな雰囲気を保ちつつ、訪問者と直に顔を合わせることなく、
打合せに集中できます。
床はウッドデッキによく使われているイペ無垢材のオイル仕上げ。


ST-before-rightST-after-right
LEFT Before|RIGHT After
本棚エリア

Before
取り出しにくい写真集、本や雑誌。
なぜなら平積みにしているからです。
隠してはいるものの奥のキッチンが丸見えでした。

After
ミーティングテーブルに程近いところに本棚を作りました。
何があるのかが一目でわかるように。
埋もれていた写真やオブジェも飾ることができるようになりました。
キッチンもきれいに隠れました。


ST-after-wood-shelf
After
ST-after-kitchen
After
本棚&キッチンエリア

本棚はヒバの無垢材を使用。
「本物」を使うことで、自然の温もりを感じることができます。
長く使うことができるのでエコにもつながります。

本棚の裏側はキッチンパントリーになっています。
来客用のコーヒーやおやつなどゆとりをもって準備ができるスペースに。


ST-before-officeST-after-office
TOP Before|BOTTOM After
オフィスエリア

Before
物があふれかえり作業スペースが狭くなっています。
デスクが窓の所のみなので、荷物の容量がスペースの容量を
オーバーしていることも原因のひとつ。

After
デスクのスペースをL字に。上に本棚を設け収納力もアップしました。
デスク面が広くスッキリし、作業効率のアップにつながります。


ST-before-left-makeup-cabinetST-after-left-makeup-cabinet
LEFT Before|RIGHT After
メイク&収納エリア

Before
無機質な事務所の印象。
主な原因はオフィスデスクのメイクテーブルやスチールロッカー。

After
ヒバの無垢材を使用したメイクテーブル。
本物の自然の空気感でほっとするナチュラル空間に変わりました。

白い収納は可動棚で高さが調整できます。
収納できる種類も増え空間をすっきり保てます。


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LEFT Before|RIGHT After
ST-after-wall
After
ミーティングエリア

Before
無機質で雑然とした雰囲気。
なぜなら備品や撮影道具の物置となっているからです。

After
散らばっていた撮影道具などは機材置場エリアに全てまとめました。
開けた空間ができた所にミーティングテーブルを設置。
CDの棚はヒバの無垢材で作っています。
黒い壁は床材のサイザルをを使ってデザイン。
画鋲が目立たないようにしたいという理由から丈夫なこの素材に。


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LEFT Before|RIGHT After
ST-after-powder-sink
After
ST-before-powder-doorST-after-powder-mirror
LEFT Before|RIGHT After
パウダールーム

Before
来客者には使いづらい洗面エリア。
手荷物を置きにくいことも原因のひとつ。

壁やドアはどこかチープな印象。
主な原因は扉がメラミン素材であったり、
壁紙がビニールであったり人工的ということ。

After
洗面台を広くとり、メイク直しなどもしやすくしました。
イスの上にはバックなどを置くこともできます。

扉は木製にし、ビニールクロスも含め、壁はマット仕上げの塗装。
床は水に強くウッドデッキにも使われるイペの無垢材、
全身鏡も設置し、ゆったり身支度できます。
お部屋にいるような暖かな雰囲気に。

予想外の空間へ

「アートディレクターの方がこの空間を気に入っています。」
「スタイリストの方がこの空間で撮影をしたいそう。」
「編集者の方がパウダールームの居心地がいいと言っていました。」
等々、お施主様から嬉しいお知らせをいただきました。

この写真スタジオ兼オフィスは1969年に建てられた古いマンションの一室です。
部屋に入った瞬間に建物とは別世界の「予想外」な空間が広がることを目指しました。
「気がついたらついつい長居してしまいました。」というような、
時間の流れ方が他とはどこかちがう心地よい空間作りを意識しています。

場所
Location
東京都港区
Minato-ku,Tokyo
プロジェクト
Project
オフィス空間
写真スタジオ兼オフィス
リノベーション
Office
Photography Studio and Office
Renovation
業務内容
Tasks
インテリアデザイン
家具デザイン
Interior Design
Furniture Design
メディア
Media
エル・ジャポン 2007年12月号
ELLE JAPON December 2007