炙られたような炙りと焼酎の和風居酒屋
もともと飲食店が入っていたスペースをリノベーション。
「できる限り既存のものを再利用したい」というリクエスト。
「炙っちゃって、燃やしちゃって」というコンセプト依頼。
イメージボードの雰囲気を具体的に空間に落とし込んでいきます。
このボードを軸に統一感のある空間を表現。
Before→Afterでどのように変化したかを見ることができます。
<>をスライドして見比べてみてください。
Before→After
ファサード
Before
大通りに面しているものの、パッと見でお店の認識が難しいとのこと。
階段左手の壁面が暗いことも原因の一つでした。
After
階段左手壁面にお店のロゴを設置しライトアップ。
バナーや提灯も取り付け、歩いて訪れても、
車を運転していても目に飛び込むようになりました。
個室席と通路
Before
円弧状の個室が原因のやや圧迫感のある通路。
After
個室の間仕切りを直線にすることで、ゆとりのある通路幅を確保。
真っ赤な火を含んだ高温の炭の雰囲気をロープで表現しました。
ロープの隙間からほどよく人の気配も感じられます。
ベンチ席
Before
クッションに座り円卓を囲むお座敷席。人数調整が難しい可能性も。
After
2名テーブルのみを数個置くことにより2名〜16名までの人数調整に対応。
ロールアップする簾で仕切りプライベート感も出せます。
塗り壁をくしびきの渦巻模様で表現し、
渦を巻きながら燃え盛る炎の壁画のようになりました。
堀り席
Before
ソファーで食事をする席。壁には間接照明がありました。
After
座席は足が楽な掘りごたつ席に。くつろぎながら食事ができます。
既存の間接照明を再利用し、
光を透過する火の粉色の漉き和紙で、パチパチ燃え盛る火の粉を表現。
洋茶室
ソファー席。
赤いソファーを茶道の毛氈に見立て、
壁の塗装で抹茶の中にいるような雰囲気に。
炙られ中のおいしそうな仕上がりに
全体的に既存の長所を活かしながら機能面も意識しました。
ビジュアル的には、
・真っ赤な火を、含んだ高温の炭の雰囲気をロープで
・渦を巻きながら燃え盛る炎を、塗り壁くしびきの渦巻模様で
・パチパチ燃え盛る火の粉を、光を透過する火の粉色の漉き和紙で
など、「変化する様々な火の形」を空間ごとに表現し、
スペース全体が熱気をおび、お店全体がお料理の一品のように、
炙られ中のような仕上がりになりました。
場所 Location | 東京都渋谷区 Shibuya-ku,Tokyo |
プロジェクト Project | 商業空間 和風居酒屋 リノベーション Commercial Japanese Gastropub Renovation |
業務内容 Tasks | インテリアデザイン Interior Design |
メディア Media | 東京カレンダー 2004年6月号 TOKYO CALENDAR 2004.6 |